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地震の備えとは|何をする?防災士が教える優先順位と最初の一歩【2026年版】

地震の備えとは何をすればいいのか、防災士が全体像を整理。命を守る・備蓄・避難・日頃の4つの柱を優先順位つきで解説し、まず家具固定と水・トイレから始める方法を紹介します。

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「地震の備え、結局何から始めればいいのでしょうか」。私が防災士として相談を受けるとき、いちばん多いのがこの声です。やることが多すぎて手が止まる、という気持ちはよくわかります。私自身、二人の子どもを育てながら備えを見直してきて、同じ場所で何度も立ち止まりました。

結論から言うと、地震の備えとは大きく4つに分けて考えると整理できます。命を守る、備蓄する、避難に備える、日頃の準備をする。この4本の柱を優先順位をつけて少しずつ進めれば大丈夫です。全部を一度にやらなくていいというのが、私が一番お伝えしたいことです。

この記事では、防災士の私が「地震の備えって、何をすればいいの」という人に向けて、全体像を俯瞰したうえで何から始めるかを整理します。詳しいやり方はそれぞれの記事に分けてあるので、気になったところから読み進めてください。最新の確認日は2026-06-27です。

そもそも地震の備えとは何をすることでしょうか?

命を守る・備蓄する・避難に備える・日頃から準備する、この4つを進めることです。

内閣府防災や首相官邸の防災情報でも、地震対策は「住まいの安全」「物資の備蓄」「避難の確認」「日常の備え」といった複数の側面から整理されています。どれか一つだけでは足りず、かといって全部を完璧にする必要もありません。私は次の4つの柱に分けて、家庭で取り組みやすい順に並べ替えて考えています。

  • 命を守る(家具固定・ガラス飛散防止・寝室の安全・住宅の耐震)
  • 備蓄する(水・食料・トイレ・ローリングストック)
  • 避難に備える(避難先・ハザードマップ・家族の安否確認)
  • 日頃の準備(持ち出し袋・地震保険の検討)

この4本柱を頭に入れておくと、「自分は今どこをやっていて、どこが手つかずか」が見えてきます。地震の備えとは、この抜けを少しずつ埋めていく作業だと考えると気が楽になります。

地震の備えは何から始めればよいでしょうか?

まずは家具の固定と、水・トイレの確保から始めるのがおすすめです。

私がこの2つを最初に挙げるのには理由があります。家具固定は地震が起きた瞬間の「けが」と「逃げ遅れ」を減らす対策で、効果が出るのが揺れている最中です。一方、水とトイレは地震が収まった後の生活を支えます。発生直後と直後以降の両方をカバーできるのが、この2つの組み合わせです。

過去の大きな地震では、屋内のけがの3割から5割が家具類の転倒・落下・移動によるものだったという調査があります(総務省消防庁・東京消防庁)。つまり、家具を固定するだけで揺れた瞬間の危険をかなり下げられます。くわしいやり方は家具の転倒防止のやり方の記事にまとめました。

水とトイレについては、後ほど備蓄の章でふれます。完璧をめざさず、まずこの2つに手をつける。それだけで備えの実感が大きく変わります。

命を守るためにまず何をすればよいでしょうか?

家具の固定とガラスの飛散防止、寝室の安全確保を先に進めます。

地震で命を落としたりけがをしたりする多くは、建物の倒壊や家具の転倒、ガラスの飛散など「物理的な危険」によるものです。だからこそ、揺れる前に部屋の中の危険を減らしておく必要があります。私が家庭で優先しているのは次の順番です。

  1. 背の高い家具の固定(寝室・子ども部屋から)
  2. 窓ガラス・食器棚ガラスの飛散防止フィルム
  3. 寝室の頭の近くに倒れる物・落ちる物を置かない
  4. 住宅そのものの耐震性の確認

特に寝室は、就寝中に地震が起きると逃げる余裕がありません。私は子ども部屋のタンスを固定し、ベッドの頭側には背の高い家具を置かないようにしています。住宅の耐震については、お住まいの自治体が耐震診断や補助制度を設けていることが多いので、専門家や自治体の窓口で確認してください。古い木造住宅にお住まいの場合は、ここの優先度が上がります。

揺れた瞬間に身を守る動き方も、命を守る備えの一部です。机の下に入る、頭を守るといった行動は地震で揺れたときの行動の記事で具体的に紹介しています。

地震に備えてどんな備蓄をすればよいでしょうか?

水・食料・簡易トイレを中心に、最低3日分、できれば1週間分を目安にそろえます。

内閣府防災や首相官邸の防災情報では、家庭での備蓄の目安として「最低3日分、可能なら1週間分」が示されています。大規模な地震では物流が止まり、支援が届くまで時間がかかることがあるためです。私が家庭でそろえている基本はこちらです。

備蓄の優先順位チェック表

優先度 品目 目安の量 ひとことメモ
最優先 飲料水 1人1日3リットル × 3〜7日分 調理・口を洗う分も含めて多めに
最優先 簡易トイレ 1人1日5回 × 3〜7日分 水が止まると最も困るのがトイレです
食料 3〜7日分(加熱不要のものも) 普段食べ慣れたものを中心に
カセットコンロ・ボンベ ボンベ6〜9本目安 温かい食事は体力と気力を支えます
常備薬・救急用品 持病の薬は多めに 処方薬は余裕を持って
衛生用品 ウェットティッシュ・生理用品など 断水時に役立ちます

トイレは見落とされがちですが、断水すると最初に困るのがここです。私も実際に台風での断水を経験して、水と同じくらいトイレの備えが大事だと痛感しました。

備蓄を無理なく続けるコツが、ふだん食べる・使うものを少し多めに買って、古いものから消費して買い足すローリングストックです。やり方はローリングストックのやり方の記事でくわしく説明しています。賞味期限切れの食品を一度に捨てる失敗を防げるので、私はこの方法に切り替えてからずっと続けられています。

避難に備えて何を確認しておけばよいでしょうか?

避難先とハザードマップ、家族の安否確認方法の3つを事前に決めておきます。

地震そのものに加えて、津波や火災、土砂災害、液状化といった二次的な危険が起きることがあります。どこへ逃げるか、どの道を通るかを、揺れてから考えるのでは間に合いません。私が家族と決めているのは次の3点です。

  1. 一時集合場所と避難所の確認(自治体指定のもの)
  2. ハザードマップで自宅周辺の危険を把握
  3. 連絡が取れないときの安否確認の手段

揺れやすさ、津波の浸水想定、液状化の起こりやすさは地域によって大きく異なります。これはお住まいの自治体のハザードマップで必ず確認してください。同じ市内でも、川沿いや埋立地と高台では危険の種類が変わります。ハザードマップの見方はハザードマップの見方の記事で図解しています。

安否確認は、災害時に電話がつながりにくくなることを前提に考えます。NTTの災害用伝言ダイヤル(171)や災害用伝言板、家族で決めた集合場所などを、複数用意しておくと安心です。私は子どもにも171の使い方を一度練習させました。

持ち出し袋には何を入れておけばよいでしょうか?

最低限の水・食料・明かり・救急用品・貴重品を、すぐ持ち出せる場所にまとめます。

避難所へ移動するとき、あるいは在宅避難でもまず手に取りたいものを一つの袋にまとめておくのが持ち出し袋です。私が入れているのは次のようなものです。重くなりすぎると持ち運べないので、家族の体力に合わせて中身を調整しています。

  • 飲料水(500ミリリットル数本)と軽量の食料
  • 懐中電灯・ヘッドライト、予備電池
  • モバイルバッテリー
  • 救急用品・常備薬・お薬手帳のコピー
  • 現金(小銭を含む)・身分証のコピー
  • 軍手・ホイッスル・簡易トイレ・ウェットティッシュ
  • 子どもや高齢者がいる家庭は、その人に必要なもの

市販の防災セットを使う場合も、中身を一度開けて自分の家族に合うかを確認することをおすすめします。製品は便利ですが、「これさえあれば安心」と言い切れるものではありません。足りないものを自分で足していく前提で選んでいます。なお、こうした防災用品はあくまで備えを助けるもので、効果を断定できるものではない点はご理解ください。けがをしたときは無理せず119番に連絡してください。

地震保険は備えとして必要でしょうか?

住まいの再建費用を考えるなら、検討する価値はあります。ただし加入は各家庭の状況しだいです。

地震保険は、地震・噴火・津波による建物や家財の損害を補償する保険で、火災保険とセットで加入します。大きな地震で住まいが損壊した場合、生活の再建には大きな費用がかかります。公的な支援だけでは足りないこともあるため、備えの選択肢の一つになります。

ただし、保険料や補償の範囲は契約内容で異なり、すべての人に必要と断言できるものではありません。持ち家か賃貸か、住宅ローンの有無、お住まいの地域の危険度によって判断は変わります。加入を検討するときは、専門家や保険会社の窓口で、ご自身の条件に合うかを確認してください。私自身は持ち家のため、火災保険を見直すタイミングで地震保険も合わせて検討しました。

地震の備えはどのくらいの頻度で見直せばよいでしょうか?

年に1〜2回、季節の変わり目などに点検する習慣をおすすめします。

備えは一度そろえて終わりではありません。備蓄食料の賞味期限、電池の残量、持ち出し袋の中身、家族構成の変化などは、時間とともにずれていきます。私は防災の日(9月1日)と年度の変わり目の2回を点検日と決めています。

子どもの成長や家族の増減があれば、必要なものも変わります。点検のたびに「今の我が家に合っているか」を見直すと、いざというときに使えない備えを防げます。完璧をめざすより、少しずつ更新し続けることのほうが大切だと感じています。

地震の備えに関するよくある質問

地震の備えについて、私がよく受ける質問をまとめました。

Q. 地震の備えは何から始めればいいですか。
A. まずは家具の固定と、水・簡易トイレの確保から始めるのがおすすめです。家具固定は揺れた瞬間のけがと逃げ遅れを減らし、水とトイレは地震後の生活を支えます。全部を一度にやろうとせず、この2つから手をつけると続けやすいです。

Q. 備蓄はどのくらいの量を用意すればいいですか。
A. 内閣府防災などは最低3日分、可能なら1週間分を目安にしています。飲料水は1人1日3リットルが目安です。簡易トイレは見落とされがちですが、断水時に最も困るので合わせて備えてください。

Q. 賃貸でも地震の備えはできますか。
A. できます。家具固定はネジを使わない方法もあり、備蓄や持ち出し袋、ハザードマップの確認、安否確認の取り決めは住まいの形に関係なく取り組めます。壁に穴を開ける固定をする場合だけ、管理会社へ事前に確認してください。

Q. 防災グッズはどこで何を買えばいいですか。
A. 市販の防災セットを起点にして、自分の家族に足りないものを足していく方法が現実的です。製品はあくまで備えを助けるもので、これさえあれば絶対安全と言えるものではありません。中身を一度開けて確認することをおすすめします。

Q. ハザードマップはどこで見られますか。
A. お住まいの自治体のウェブサイトや窓口、国土交通省のハザードマップポータルサイトで確認できます。揺れやすさ・津波・液状化は地域で大きく異なるので、自宅と職場、子どもの学校の周辺を一度確認しておくと安心です。

まとめ:今日からできる一歩を一つ

地震の備えとは、命を守る・備蓄する・避難に備える・日頃の準備をするという4つの柱を、少しずつ進めることです。全部を一度にやる必要はありません。まずは家具の固定と、水・トイレの備えから。それだけでも、揺れた瞬間と揺れた後の両方に効いてきます。

この記事で気になったところがあれば、それぞれの詳しい記事へ進んでみてください。完璧でなくていいので、今日できる一歩を一つだけ。それを積み重ねていけば、いざというときに自分と家族を守る力になります。災害の危険度や避難の判断は地域ごとに違うので、最後は必ずお住まいの自治体のハザードマップや窓口で確認してくださいね。

🛡 マモルの備えメモ:私が最初にやったのは、寝室のタンス1本を固定することだけでした。小さな一歩で十分です。あなたの家で「ここが一番危ないかも」と思う場所はどこでしょうか。そこから始めてみてください。各テーマの詳しい記事もそろえているので、気になったものから読み進めてもらえたらうれしいです。


免責事項:本記事は防災に関する一般的な情報提供を目的としたもので、特定の状況での安全を保証するものではありません。揺れやすさ・津波・液状化などの危険度は地域によって異なります。避難の判断や住宅の耐震、地震保険の加入については、お住まいの自治体のハザードマップ・窓口や、専門家にご確認ください。記載の情報は2026-06-27時点のものです。けがや体調の異変があるときは、無理をせず119番など適切な窓口にご連絡ください。

参考にした主な一次情報:
- 内閣府防災情報のページ(防災に関する世論調査・家庭の備え)
- 気象庁(地震・津波の防災情報)
- 総務省消防庁(家具類の転倒・落下・移動防止対策)
- 首相官邸 防災(災害の「備え」チェックリスト)